
本記事では、ホテル街やホテルルームの臨場感のある雰囲気を出すためのプロンプトを紹介しています。
ホテル街やホテルルームの描写は、映画などではさまざまなシチュエーションで活用されてきました。
たとえば、孤独・疎外感・逃避といった演出の中で、ホテル街を彷徨うキャラクターを描いたり、あるいは、危険な香りや駆け引きが交錯する場面として、特有の空気を出すことができます。
ホテルルームは、都会の中で日常の目から離れたプライベートな空間として使われることが多く、ロマンスや親密な関係を描写するシーンにもぴったりです。
今回は、そんなホテル街やホテルルームの雰囲気を再現できるプロンプトを紹介していきます。
ホテル街を再現するプロンプト一覧
それでは、まずはホテル街の雰囲気を出すプロンプトから紹介していきます。
ホテル街を一発で表現できるような決まったプロンプトはないため、いくつかの汎用的なプロンプトを組み合わせて、雰囲気の再現を固めていきます。
夜のホテル街(ネオン)のプロンプト構成

内容 | プロンプト |
---|---|
夜のホテル街(ネオン) | urban hotel street, neon, night |
まずは、パッと思い浮かべる鉄板のホテル街の雰囲気をプロンプトにしたものです。
「urban hotel street」を軸に、ネオンと夜のプロンプトを補助的に加えると、作例のような雰囲気のホテル街が再現できます。
ホテル街エントランス付近を描くプロンプト例

内容 | プロンプト |
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ホテル街エントランス付近 | urban hotel street, against hotel entrance, night, neon |
– 構図に角度をつけたくない場合(真正面) | straight-on |
普通に「urban hotel street」のみでホテル街を指定すると、大抵は奥行きのあるストリートに立っているような状態になります。
この奥行きのあるストリート感を出したくない場合は、「against hotel entrance」を加えるのがおすすめです。よりホテル街の建物に近い位置にキャラクターを配置できます。
また、真正面からの構図にしたいときには、「straight-on」を使うと効果的です。
通常のホテル街の構図に比べると、やや再現性は落ちますが、何度か試せば十分に生成可能な範囲です。
昼間のホテル街を生成するプロンプト設定

内容 | プロンプト |
---|---|
昼間のホテル街 | urban hotel street, midday |
ホテル街は、特に時間帯を指定しなくても、夜のホテル街として再現されることが多いです。
そのため、昼のホテル街を生成したい場合は、「midday(真昼)」など、日中であることを示すプロンプトを加えてあげるのが一番確実です。
ホテルルームの基本プロンプト設計
続いて、ざっくりとホテルルームを再現できるプロンプトから紹介していきます。
汎用ホテルルームの構築プロンプト

内容 | プロンプト |
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ホテルルーム | hotel room interior |
どのような内装になるかはAI任せですが、一番オーソドックスなプロンプトです。
夜景の見えるホテルルームのプロンプト

内容 | プロンプト |
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夜景の見えるホテルルーム | hotel room interior, large window, skyscraper, night, indoors |
「skyscraper(高層ビル)」のプロンプトを追加することで、窓の向こうに都市の夜景が広がるパターンになります。
また、「indoors」を加えて室内であることを明示しておくと、突然屋外のシーンに切り替わる心配がなくなります。
高層階のホテルルームを再現する構成例

内容 | プロンプト |
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高層階のホテルルーム | hotel room interior, large window, city below, horizon, night |
「city below(眼下に見える街並み)」と「horizon(地平線)」を加えることで、窓の外に広がる景色を指定でき、高層階からの眺望を再現できます。
このように組み合わせることで、高層階のホテルルームに滞在しているような状況を自然に描くことができます。
距離感を演出するホテルルームの応用プロンプト
ホテルルームは、親密な関係性を描写するために有効なシーン設定のひとつです。都会の中にあるプライベートな空間として、特別な場面に活用できます。
また、一般的な自宅のシチュエーションよりも、見る人に「距離の近さ」を強く伝える効果があります。
ここでは、その「距離感の近さ」を軸に、ホテルルームを舞台にしたシチュエーション別のオリジナルプロンプトを紹介していきます。
鏡越しに映るホテルルームの構図とプロンプト

内容 | プロンプト |
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鏡越しに映るホテルルームの構図 | hotel room interior, desk, mirror shot, face in mirror, mirror image, reflection, looking at mirror, facing away, back, sitting on chair |
かなりガチャる必要はありますが、鏡越しにキャラクターが映っている状況を再現するプロンプトです。
ホテルに備え付けられた鏡の前のデスクに、キャラクターが座っているようなシーンを想定しています。

1girl, slender, shoulder-length blonde hair, choppy bangs, brown eyes, tareme, light pink lips, light smile, white long bathrobe, sitting on chair, facing away, back, holding hair dryer, floating hair, indoors, hotel room interior, desk, cinematic lighting, mirror shot, face in mirror, mirror image, reflection, looking at mirror
先ほど紹介したプロンプトを応用して、鏡越しにドライヤーで髪を乾かしているシーンを再現しています。
これもかなりのガチャ要素はありますが、うまくハマるとしっかり決まってくれるタイプのプロンプトです。
なお、以下の記事では、シャワーを浴びるなどの入浴シーンを再現するためのプロンプトを紹介しています。
今回のホテルルームのプロンプトと組み合わせることで、ホテルでシャワーを浴びるシーンも自然に再現できますので、ぜひあわせてご覧ください。
ベッドに座るシーンを作るプロンプト構成

1girl, slender, blonde hair, shoulder-length hair, choppy bangs, brown eyes, tareme, light pink lips, head tilt, light smile, white long bathrobe with striped sash, sitting bed, indoors, hotel room interior, framed art on the wall, table lamp, dim lighting, dark
内容 | プロンプト |
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ホテル用のバスローブ | white long bathrobe with striped sash |
壁の絵画とテーブルランプ(ホテル内の内装) | framed art on the wall, table lamp |
ホテルに泊まったときによく見かける、ストライプの帯がついたバスローブのプロンプトと、ホテルの内装を表現するためのプロンプトです。
「dim lighting, dark(暗い照明)」を加えておくと、ホテルルーム特有の、やや薄暗く落ち着いた明るさの照明をうまく再現できます。
朝の光を描写する早朝ホテルルームの生成方法

1girl, slender, blonde hair, shoulder-length hair, choppy bangs, brown eyes, tareme, light pink lips, half lidded eyes, gentle smile, peaceful atmosphere, close up face, indoors, white long bathrobe with striped sash, on stomach, head on white pillow, on side, leaning to the side, sunbeam, backlighting, lens flare, luxury hotel room interior, large window, curtain, city below, at dawn, light purple and blue gradient sky
早朝の爽やかなホテルルームでの朝をイメージしたプロンプトです。
距離感の近さを再現するために「close up face」を入れており、また「on side, leaning to the side」でキャラクターが横になっている状態を描いています。これによって、ベッドに横向きで寝ていて、こちらを見つめているようなシチュエーションが表現できます。
朝の光の表現については、以下の記事で紹介しているプロンプトを活用しています。
時間帯ごとに、美しい光と影を再現できるプロンプトをまとめていますので、ぜひご活用ください。
まとめ
今回は、AIイラストでホテル街やホテルルームの雰囲気を再現するためのプロンプトを、具体的なシチュエーションごとに紹介してきました。
前半では、夜のネオンが光るホテル街、昼間の静かな通り、エントランス付近の構図など、時間帯や構図の違いによるホテル街の描写方法を整理しました。プロンプトの組み合わせによって、雰囲気の出方が大きく変わるのがポイントです。
後半では、ホテルルームの基本的なプロンプトから、夜景が見える部屋や高層階の景色を再現する方法までを紹介しました。さらに、鏡越しの構図やベッドでくつろぐ姿、早朝の自然光を活かしたシーンなど、距離感の近さを演出するシチュエーション別のプロンプトも取り上げています。
どのプロンプトも「臨場感をどう作るか」に注目しながら組み立てています。ホテルという空間を活かした表現の幅を、プロンプトでどう広げていくか。そのヒントを見つけてもらえる記事になっていればうれしいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。