
本記事では、動画生成AI「Sora2」を使って、水着を安定して再現するためのプロンプトを紹介します。
ora2は、日本語で気軽に動画生成ができる便利なツールで、「美女、ダンス」などとシンプルに指示するだけでも、かなりクオリティの高い動画がつくれます。
ただし、衣装として「水着」などを指定しようとすると、露出度の関係からレギュレーション違反として弾かれてしまうことがよくあります。
これは、Sora2が動画生成AIの特性上、「健全で爽やかな作品づくり」を前提としているためです。たとえ意図せずとも、雰囲気によっては違う印象の動画が出力されてしまう可能性があるため、露出の高い衣装に対してはかなり厳しい制限が設けられています。
ですが、そういった点をきちんと踏まえたうえでプロンプトを設計すれば、問題なく成功させることもできます。
そこで今回は、「水着」について、直接指定すると弾かれやすいシチュエーションでも、安全に再現できるプロンプトの工夫と具体例をご紹介していきます。
Sora2で水着を生成するプロンプトの基本
それでは、さっそく紹介していきます。
いくつかのプロンプトのバリエーションがありますが、まずは最もシンプルなものから順に解説していきます。
生成に使用したプロンプトは以下です。
日本人の美女、プールサイド>水中へ>プールで顔をだす、真夏、爽やかな日差し、フレア
めっちゃシンプルなプロンプトですが、実はレギュレーション違反を回避するための工夫が3つ含まれています。
水着を安定生成するための3つのポイント
一つ目は、「水着」と直接書かないことです。
このプロンプトは「水着」と指定しなくても、自然と水着になる構成になっています。そもそも弾かれそうなワードをプロンプトに記述せず、状況設定から「そうなるのが自然」という形にしてあげるのが基本的な考え方です。
二つ目は、爽やかな雰囲気の意図をしっかり伝えることです。今回は「真夏、爽やかな日差し、フレア」という指示を加えており、動画全体に清涼感が出るようにしています。
そして三つ目。これは意外と見落とされがちですが、カット割りを3つ入れているという点です。今回のプロンプトでは「プールサイド>水中>プールの水面」という3カット構成になっていて、動画内で最低でも3シーンが生成されます。
例えば、1カットでずっと正面から水着の女性を映し続けるような構成にすると、常に水着にフォーカスされる動画になってしまいます。
このような状態になると、Sora2側で「水着を見ることが主題の動画」と判断され、レギュレーション違反として弾かれる可能性があります。
そのため、適度にカット割りを入れて、動画全体の中で水着だけが強調されないように調整することが重要です。
日本人の美女、プールサイド、真夏、爽やかな日差し、3カット構成、wide shot, close up でリズムをつける。
カメラの寄りと引きを指定したバージョンです。
バストアップと全身ショットの両方を期待したプロンプトになっています。
※なお、プールサイドから水中に入る動作を指示していないため、衣装がワンピースなどになる場合もあります。ただ、動画全体として爽やかで綺麗な印象になるので、個人的にはオッケーと思っています。
日本人の美女、プールサイド、真夏、爽やかな日差し、カット割りを多めに、大胆なカメラワークを採用
これは、「大胆なカメラワーク」という指示を入れることで、さまざまなアングルからのショットが自動的に盛り込まれることを期待したプロンプトです。「ローアングルで」「ハイアングルで寄って」などの表現を露骨に指定すると、弾かれてしまうことがあるため、あえて抽象的に書いて、あとはSora2側におまかせするスタイルにしています。
水着の種類別プロンプト例と再現のコツ
続いて、水着の種類をある程度コントロールしたい場合に使えるプロンプトをご紹介します。
スクール水着を自然に再現するプロンプト
水泳の授業中、プールサイドで休憩中。ポニーテールを結い直す。真夏、爽やかな日差し。
ポイントは「水泳の授業中」という設定にあります。「スクール水着」と直接書いてしまうと、かなりの確率でレギュレーションに引っかかってしまうため、このように状況で誘導する形にしています。
また、このプロンプトではあえてキャラクターの性別も指定していません。「ポニーテールを結い直す」という行動から、自然と女性を想起してもらえるようにしています。
生成には何度か試行が必要になるかもしれませんが、わたしが試した限りでは、比較的安定して再現できています。
競泳水着を生成するプロンプト
日本人の美女、水泳選手、プールサイド、真夏、爽やかな日差し、カット割り多め。複数のカメラワークを活用。プールサイド > 泳ぐ > プールから上がる
ポイントは「水泳選手」というワードです。
この指定によって、競技用の水着を着用したシーンになりやすくなります。
また、3つほどの動作を組み込んでおくと、前の段落で説明したようにカット数が自然に増えるため、結果的に生成が成功しやすくなります。
ビキニタイプを安全に再現するプロンプト
日本人の美女、プールサイド、真夏、爽やかな日差し、ホルターネックの肩紐、カット割り多め。複数のカメラワークを活用。プールサイド>泳ぐ>プールから上がる。
ビキニの再現は、正直いちばん苦労しました。
あれこれ試した結果、最終的にたどり着いたのが「ホルターネックの肩紐」という表現です。
水着とは一切指定せずに、「衣装の肩紐がホルターネックである」とだけ伝える形にして、あとはSora2さんにうまく察してもらうというプロンプトです(笑)
バストサイズを自然に調整するプロンプト設計
最後に、キャラクターのバストサイズを自然に調整したいときに使えるプロンプトをご紹介します。
日本人の美女、プールサイド、真夏、爽やかな日差し、wide shot, close up でリズムをつける。濡れた髪。ストラップに軽いテンションがかかる。太陽の強い日差しによる、陰影の立体感を強調する。カット割り多め。
ポイントは「ストラップに軽いテンションがかかる」という表現です。これは、肩の紐が少し引っ張られているようなニュアンスで、つまりは胸の重みによって水着の紐がやや張っているような状態を想定しています。
あわせて、「陰影の立体感を強調」というプロンプトも加えています。これは、光と影によって立体感のある描写を促すための指示です。
全体としては、あくまで間接的にSora2に意図を伝えるスタンスで構成していて、わたしが試した限りでは、けっこううまくいきます。
※この記事を書いているタイミングではまだ問題なく使えていますが、時間が経つと、また別の方法を考えないと弾かれてしまう可能性もあります。Sora2の仕様やレギュレーションは随時変わることがあるので、その都度調整していく必要がありそうです。
まとめ
Sora2では、水着のように直接指定しにくい衣装でも、工夫次第でちゃんと再現することができます。
今回ご紹介したのは、あくまでその一例ですが、状況設定や言葉の選び方を少し変えるだけで、生成の安定感は大きく変わってきます。
特に、「直接的に言わないこと」「自然なシーンを組み立てること」「視点を分散させること」などは、Sora2で表現の幅を広げるうえでとても役立つ考え方だと思います。
レギュレーションは今後変わっていくかもしれませんが、こうした工夫の積み重ねが、Sora2をもっと自由に楽しむためのヒントになります。
ぜひ本記事のプロンプトを活用してSora2で動画生成を楽しんでみてください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。