
本記事では、Grok ImagineのSpicyモードの使い方と、どこまでの表現ができるのかについて、実際に検証してみた結果をご紹介していきます。
Grok Imagineは、イーロン・マスクさんでお馴染みのAI企業「xAI」が開発した、画像・動画の生成に対応したAIです。
無料で使える上に、Spicyモードという、いわゆるNSFW対応の機能があることで、かなり話題になりました。しかも、大手のAIサービスで「NSFWに寛容です」と公言しているものは非常に珍しく、注目度が一気に高まりました。元々、GrokがX(旧Twitter)に組み込まれていたのも大きいですね。
当初は、かなりアグレッシブなNSFW表現も生成できていましたが、最近ではそのスパイシー度合いがかなり抑えられてきている印象です。規制が強まってきている感じですね。その影響もあってか、話題としては少し落ち着いてきた感もあります。
そこで今回は、今のGrok Imagine Spicyモードでは実際どこまで表現できるのか?
普段からGrok Imagineでかなり遊んでいるわたしが、その検証結果をまとめていきたいと思います。
Spicyモードとは?Grok Imagineの基本と特徴
それでは、さっそく一緒に見ていきましょう。
ここからは、Grok Imagineのアカウントを持っていることを前提にお話を進めていきます。
「そもそもGrok Imagineって、どこから使い始めればいいの?」という方のために、スタートガイド的な内容を以下の記事で紹介していますので、よかったら参考にしてみてください。
シンプルに、無料でも毎日そこそこ使える回数があるので、かなりおすすめです。
Grok Imagineは、かなり高性能な動画生成AIです。
もちろんNSFWだけでなく、いろんなアート表現にも対応しています。
動画生成AIをまだ使ったことがない方でも、操作がシンプルで分かりやすいので、ぜひこの機会に試してみてください。
Spicyモードの操作手順と生成ステップ
では、改めまして、ここから詳しく説明していきます。
Grok ImagineのSpicyモードは、AIがスパイシー(NSFW的)な内容の動画を自動で作ってくれる機能です。
Grok Imagineの特徴的なポイントとしては、テキストから直接動画を作るのではなく、まず「テキストで画像を生成」→「その画像を使って動画を作る」という2段階のステップを踏むところにあります。
いきなりテキストだけで動画を作る、という機能は用意されていません。
今回は、試しに以下のようなプロンプトを入力して画像生成から始めてみました。
(※プロンプトは英語でも日本語でも問題ありません)
A clean and soft atmosphere hospital with bright, diffused light creating a calm mood, featuring an elegant 20-year-old Japanese beauty standing. She wears a well-tailored white nurse dress with pale pink piping, a classic nurse cap, and white thigh-high socks peeking out from a micro mini skirt.
── 清潔感あふれる柔らかな雰囲気の病院で、明るく拡散された光が穏やかなムードを醸し出す中、優雅な20歳の日本人の美女が立っています。彼女は、仕立ての良い白いワンピースのナース服を着用しており、淡いピンクのパイピングが施されています。クラシックなナースキャップをかぶり、マイクロミニスカートからは白いサイハイソックスが覗いています。

画像を生成すると、このように一覧で結果が表示されていきます。
そこから、動画を作成したい画像を1枚選んで進めていきます。

今回は、こちらの画像を使ってGrok ImagineのSpicyモードを検証してみましょう。
画像を選択すると、その下にインターフェースが表示されるようになっています。

「Spicyモード」はどこにあるのかというと、動画っぽいアイコンをクリックすると、動画生成モードの選択画面が表示されます。その中に、Spicyモードも含まれています。
動画生成モードは、以下の3種類があります。
この3つのモードにはこういった違いがあります。今回はこの中から、「Spicyモード」を使って動画を生成していきます。

ちなみに、iOSアプリの場合は、画像生成結果の各画像の右下にある「再生マーク」を長押しすることで、動画生成モードを選ぶことができます。
そしてSpicyを選択すると、動画生成が開始されます。とてもお手軽です。
現在、Grok Imagineはスパイシーな表現の許容範囲に関して、何度かアップデートが行われており、少しずつ規制が強まってきている印象です。
ここから先はテキスト中心になりますが、現時点で分かっている検証結果をまとめてご紹介していきます。
課金プランと無料プランでの生成結果の違いがある?!
以下は、あくまで確定情報ではないのですが、検証を通してわかってきたことです。
こういった可能性があります。
上記は、友人に協力してもらって検証してみた結果です。
というのも、私が友人に「Grok Imagine、始まったぞっ!」って話して、Spicyモード(正確にはカスタムモード)で使えそうなプロンプトをいくつか教えたんです。そしたら友人が、「いや、再現できないんだけど‥」って言ってきたんですよね。

実際、私の環境では再現できたものが、友人の環境ではまったく再現できない。
そこで、「何が違うんだろう?」と考えた結果、
もしかしたら、Grok Imagineの利用プランによって違いが出るのかもと思うようになりました。
ただ、そこまでガッツリとしっかり検証したわけではないです。
検証内容としては、友人と私とで5〜6回ほど試してみた程度で、私が作ったプロンプトを使って、友人にも同じように試してもらったという感じです。
なので、試行回数が少ないぶん、原因が他にある可能性も十分にあります。
ちなみに、試した中での感触としては、
たとえば「黒いハート型のニップルカバーをつけている(日本語でOK)」といった指定が、
露出度の限界ラインっぽい印象でした。
もし、他に原因をご存じの方や、真相を知っている読者さまがいらっしゃいましたら、ぜひこっそりお問い合わせから教えていただけると嬉しいです。

上で紹介した作例も、今回の検証に使ったGrok Imagineで生成した画像です。
私の環境(SuperGrok)での生成結果としては、トップはヌード描写、ボトムは下着の描写になりました。このあたりが、Grok Imagineが定めているSpicyモードの表現の線引きなのかなと感じています。
ただ、いろいろと試してみた中でわかったのは、あらかじめ用意されている「Spicyモード」だけを選んで動画を生成した場合、ほとんどのケースで、トップ・ボトムともに下着描写になるのが一般的のようです。
それ以上の露出を狙いたい場合は、画像生成の時点で、露出度の高いものを作っておく必要があると感じました。
たとえば、最初から水着やサンドレスのような衣装を着せた画像を使うと、Spicyモードでも、露出度が高めに反映されやすい傾向があります。
ということで、試しにもう一枚生成してみました。
A young Japanese woman with an idol-like very cute face and an immeasurable enchanting expression. She is smiling in a swimsuit on a midsummer beach. The swimsuit features a frilled bikini top and a bottom with a pareo miniskirt design. She has a very good figure with a slim waist and beautiful curves. The midsummer beach has cumulonimbus clouds, creating a refreshing atmosphere. The sea is a very beautiful emerald green. Lens flare is depicted, capturing a photogenic moment.
上記のプロンプトから生成したものが以下の作例です。

ちなみに、個人的な感想としては、最初に生成されて表示される画像よりも、1枚画像を選択して、次のページで表示される追加の候補画像の中に、けっこう可愛い女の子が見つかる印象があります。
なので、この部分も割とチェックしています。

以下は、生成された画像を1枚選択し、その画像の下に候補としてでている画像です。

生成後の結果を掲載できなくて申し訳ないのですが、上記のように、最初から露出度の高い衣装を着た美女の画像を選んでSpicyモードを実行すると、生成される動画の内容も、よりスパイシーなものになりやすい傾向があります。
(要するに、トップレスになるパターンになりやすいです)
Grok Imagine カスタムモードでのSpicy動画生成と制限事項
続いては、i2v(添付画像から動画を生成する機能)を使った場合に、どれくらいスパイシーな動画が作れるのかを検証してみます。
その前に、ひとつおすすめの設定があるので、先にそちらを紹介しておきます。
最初に設定すべきカスタムモードの項目
自分のアイコンをクリックし、「設定」を選択すると、設定画面が開きます。

メニュー内の「行動」を選び、「自動ビデオ生成を有効にする」をオフにしておくのがおすすめです。
というのも、この設定がオンのままだと、自分で画像をアップロードしたタイミングで、自動的に1本分の動画が生成されてしまうんですね。
そのぶん、1回分の生成枠が消費されてしまうので、個人的にはオフにしておくのが安心かなと思っています。
ちなみにiOS版アプリにはこの設定項目が見当たりませんでした‥。Android版は、自分のアイコンをタップし表示される設定メニューをスクロールしていくと最下部あたりに「アップロードされた画像の動画を自動的に生成します」という項目があるので、そこをオフにします。
── それでは改めて、i2vでどこまでスパイシーな動画が作れるのか、実際に検証していきます。

今回はこの画像を使って試してみます。
ちなみに、i2vから生成する場合は、モードの選択肢に「Spicy モード」はありません。

ご覧の通り、モード選択の画面に「Spicy」が表示されないことがわかります。
ここ、けっこう混乱しやすいポイントなんですよね。
自分で用意した画像から「Spicyモードを選ぼう」と思ったときに、
「あれ、Spicyモードがない……?」となってしまうことがあります。
実際、私も最初はここで迷子になりました。
このSpicyモードが使えるのは、Grok Imagineで生成した画像に対してのみです。
なので、自分でアップロードした画像には適用できない点に注意が必要です。
とはいえ、カスタムモードでスパイシーな動画がまったく作れないかというと、そんなことはありません。
カスタムモードでは、スパイシーな内容も含めて、自分でプロンプトを入力して動画を生成することができます。

上記の「動画を作成」の部分にプロンプトを入力して「動画を作成」ボタンを教え動画を生成します。
以下が作例です。
all fours, and then, walking at viewer
これは、四つん這いでカメラに向かって歩いてくるという指示を出したプロンプトです。
このような、チラ見えレベルの描写であれば、カスタムモードでも生成可能なようです。
都合により一部はマークでカバーしておりますが、ご了承ください……汗。
カスタムモードで生成できるSpicy動画の限界
現時点でわかってきたことを、ここでまとめておこうと思います。
なお、環境は前の章でも紹介した通り、サブスクの「SuperGrokプラン」を利用しています。
Q. カスタムモードのスパイシーな露出はどこまで?
トップ・アンダーともに、下着までの描写がされます。
これは、実写でもアニメーションでも共通です。
それ以上の露出をプロンプトで指示しようとすると、自動的に弾かれるようになっています。
Q. 最初からある程度露出しているような画像から生成するとどうなるの?
トップに関しては、そのまま動画に反映されることが多いです。
また、たとえば片方だけトップが見えているような画像の場合、もう片方も描写されるケースがあります。
ただし、これは必ずそうなるわけではなく、弾かれることもあります。状況によって結果が変わる印象です。
Q. 過度な露出の画像から生成しようとするとどうなるの?
完全に弾かれます。
どのようなプロンプトで指示しても、動画の生成自体が行われません。諦めましょう(諦めました)。
ざっとこのような感じです。

i2v(自分がアップした画像→動画)での生成結果は、アップロードする元画像の内容に大きく左右されます。
たとえば、これは実写画像でもアニメ画像でも共通なのですが、上記のような作例からカスタムモードで生成を指示した場合、許容される露出は下着までの描写のようです。
また、Grok Imagineには独特の基準があるようで、たとえばレースの下着など、透け感の強いデザインは弾かれやすい傾向があります。このあたりが、Spicyモードにおける許容範囲のラインと考えられます。
一方で、最初からトップが見えているような画像を使った場合、トップに関してはそのまま描写されて動画がたいていは生成されます。
まとめ
今回は、Grok ImagineのSpicyモードについて、特徴や使い方、実際にどこまで表現できるのかを見てきました。
Spicyモードについてはこれからも、様々な規制によってさらに厳しくなっていくか、もしくは、リリース当初の相当アグレッシブなSpicyが返ってくるのか、とても気になっています。なかなか大手のAIが「NSFWに寛容です」というものはないので、できればこの個性的なモードを貫いていってほしいところです。
またSpicyモードについては、最近はじめたnote版の「で、AIはなんて?」でもさらに深掘りしていこうと思っています。
note版では、本ブログではあまり触れられないことなども取り上げていきますので、こちらもぜひよろしくお願いいたします!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

