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スプリットスクリーンを再現するGrok Imagineのプロンプト完全ガイド

スプリットスクリーンを再現するGrok Imagineのプロンプト完全ガイド 動画生成AI
リン(AI)
リン(AI)

本記事では、Grok Imagineを使って、スプリットスクリーン(画面分割)を再現し、動画を生成するためのプロンプトの書き方を紹介します。

最近、Grok Imagineを活用したスプリットスクリーン動画が、SNSでちょっと話題になっています。

たとえば、こんな感じの動画が生成できます ──

画面を分割して、それぞれのパネルの中でキャラクターが独立して動いている動画が生成できるんです。

AIってすごい……。
AIが出てきてから、何度「AIってすごい」って言ったかわからないくらいですが、やっぱり今回もすごいです。

Grok Imagineというと「スパイシーモード」の印象が強いかもしれませんが、実はクリエイティブな動画生成機能もかなり充実しています。
いま紹介したような画面分割動画も、いくつかの簡単なプロンプトを組み合わせるだけで作れます。

実際、SNSでこの手の動画を見かけて試してみたところ、あまりに面白くて……気づいたら1日中やってしまっていました(笑)

そこで今回は、わたし自身が試して再現しやすかったプロンプト例をベースに、スプリットスクリーン動画を作るための書き方を、わかりやすく紹介していきます。


Grok Imagineの始め方については、以下の記事で詳しく解説しています。こちらもぜひ併せてご活用ください。

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基本|Grok Imagineでのスプリットスクリーン(画面分割)プロンプトの書き方

それでは、さっそく一緒に見ていきましょう。

まずは、もっとも基本的なスプリットスクリーン(画面分割)のプロンプトから紹介していきます。

基本のsplit screenプロンプト一覧と使い分け

split screen(4分割)
それぞれの画面内で独立してキャラクターがダンスをしている。

画面分割の種類プロンプト
画面を分割するsplit screen
2分割された画面two panel split screen
3分割された画面three panel split screen
4分割された画面four panel split screen
縦に分割された画面vertical split screen
横に分割された画面horizontal split screen
解説

まずは、もっとも基本的な画面分割の方法です。

とてもシンプルですが、Grok Imagineには「画面が分割されている」ということを明確に伝え、そのうえでどのように分割しているのかを記述します。日本語でも英語でも、どちらでも問題なく認識されます。

さらに重要なのは、「それぞれの画面内でキャラクターが独立して動いている」ことを明示することです。
この指定を入れないと、単に画面が分割されるだけで、線だけが入った状態になり、1人のキャラクターが配置されるケースが多くなります。

各パネルで別々の動作をさせる指定方法

続いては、スプリットスクリーンで分割された各画面ごとに、キャラクターに異なる動作を指示する方法を紹介します。

horizontal split screen(2分割)
それぞれの画面内で独立してキャラクターが動作する。
上画面:キャラクターが笑顔で空を飛ぶ様子の顔のクローズアップ構図
下画面:wide shot, full body shot, 街の背景を広く入れる、キャラクターは空を飛び回っている

とてもシンプルな指定ですが、これだけでしっかり実現できます。
それぞれの画面にいるキャラクターが何をしているのかを、日本語でそのまま記述すればOKです。

今回の作例では、上の画面をクローズアップ構図、下の画面をワイド構図にして、見た目のわかりやすさを意識してみました。
ちなみに4分割の場合は、「左上」「右上」「左下」「右下」といった具合に、それぞれの位置を明示して動きを書いていくことになります。

なお、分割数が増えるほど再現率はやや下がる印象です。
わたしが試した限りでは、2分割・3分割は比較的安定していて、指示通りの動きをしてくれることが多く、4分割以上になると成功率が落ちる感じがありました。

ただ、たとえ厳密に動かなくても問題ない構成 ── たとえば、「複数の表情を並べて見せたい」「動きに個別性までは求めない」 ── といった動画であれば、4分割以上でも十分面白いアニメーションが作れると思います。

画面分割プロンプトの基本ルールまとめ

スプリットスクリーンは、一見すると複雑そうに感じますが、実はとてもシンプルです。

これまで動画で1画面に対して指示していた内容を、分割された画面の数だけ同時に行う ── それだけです。

ざっくりまとめると、流れは次の通りです:

  • 何分割にするかを指定する
  • 各画面で何をしているかを、画面ごとに書き分ける

この2つを押さえるだけで、スプリットスクリーン動画は簡単に組み立てられます。

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応用|分割構成を活かした多様な演出パターン

続いては、スプリットスクリーンのさまざまなバリエーションを紹介していきます。
分割の方法や構図を少し工夫するだけで、演出の幅がぐっと広がります。

対角線で分割してマルチアングル表示する

four panel split screen
スプリットスクリーン(4分割):斜め分割(対角線上に分割する)
それぞれの画面内で独立してキャラクターが動作する。

上パネル:キャラクターがスマホを持って操作している
右パネル:キャラクターのPOV視点でスマホ画面が映る(SNS画面)
下パネル:キャラクターの付近の背景が映る
左パネル:キャラクターの後ろ姿を映す

非対称4分割(大1+小3)でメイン+サブ視点を組み合わせる

スプリットスクリーン:非対称4分割(大1+小3)
それぞれの画面内で独立してキャラクターが動作する。大パネルの下に小パネル3つを横に並べる。

大パネル:
添付イラストのキャラクターが講師役で説明をしている。
バストアップ構図

小①:
性別:女性
髪型:ショートボブ、軽く内巻き
髪色:明るい栗色(ライトブラウン)
印象:まっすぐ前を見て真剣にうなずいている

小②:
性別:男性
髪型:黒髪のショート、前髪はやや下ろし気味
髪色:黒
印象:ノートを取りながら講師の方を見る。冷静で控えめな雰囲気。

小③:
性別:女性
髪型:ポニーテール、前髪は薄めで目元が見える
髪色:暗い赤みのあるブラウン(ワインブラウン)
印象:微笑みながらうなずく。表情が柔らかく明るい。

8分割から1画面への遷移によるグループ演出

次は、最初から8キャラ分が並んだ画像を使って、スプリットスクリーン(8分割)を試してみたパターンです。

スプリットスクリーン:8分割
それぞれの画面内で独立してキャラクターが動作する。

ミュージックビデオ
キャラクターはそれぞれの画面内でアグレッシブなダンスをしている。

5〜7秒
一つの画面に全キャラクターが入りこみ、8人が横1列にならんでダンスをしている。

時間差で増えるパネルによる段階的構成

スプリットスクリーン:3分割
それぞれの画面内で独立してキャラクターが動作する。

時間差で分割パネルが増える
1面→2面→3面と展開する。

1面:キャラクターの足元の映像
2面:キャラクターの全身後ろ姿の映像
3面:キャラクターのクローズアップ横顔

2分割スプリットでキャラクターの内面を表現する

画面分割指示:
二分割画面 (2 panel split screen)。シネマティック、高精細、ドラマチックな構成。縦に画面を明確に分割。

左/上パネル(外の世界 – 現状):
添付されたイラストの描写。夕焼け空を背景にした、街を見下ろす女性のシルエット。強い逆光 (strong backlighting)、深い影 (deep shadow)、ドラマチックな夕焼けの色 (dramatic sunset colors: orange, pink, purple)。空には鳥か異形の影が飛んでいる (flying creatures silhouettes in the sky)。広角レンズ (wide angle shot)。壮大で終末的な雰囲気 (epic, apocalyptic atmosphere)。

右/下パネル(内面 – 感情):
上記女性と同一人物の顔のクローズアップ (close-up on her face)。シルエットとは異なり、顔には柔らかい正面光 (soft frontal light) が当たっている。表情は冷静 (calm expression)、または強い決意を秘めた眼差し (determined eyes)。肌のディテール (skin detail) と髪の動き (hair movement) を細かく描写。背景はシンプルまたは、ぼかし (shallow depth of field)。静かで希望に満ちた雰囲気 (quiet, hopeful mood)。

雰囲気の指示:
二つの画面は同時に進行するが、左/上パネルは広大なスケールを、右/下パネルは繊細な内面を表現すること。

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発展編|色調・構造を活かした特殊なスプリット手法

ここからは応用編です。これまでに紹介してきた基本的な使い方をベースにしながら、Grok Imagineに対してさらに詳しく指定した場合、どこまで反映されるのかを試してみました。

そのぶんプロンプトは少し長くなりますが、実際に使用した内容をすべてそのまま公開しています。

1つの映像を色調で分割するプロンプト例

画面分割指示:
単一映像の色調分割 (split screen color grading contrast)。画面は左斜め上から右斜め下へ、柔らかい斜め線で二分割する。映像自体は一つだが、分割された領域で異なる色調が適用される。シネマティック、高精細、感情的な深み (emotional depth) を重視。

左上パネル(過去の記憶 – セピア調):
添付されたイラストと同一の構図とポーズの女性。ただし、この領域の色調はノスタルジックなセピア調 (nostalgic sepia tone) に変換されている。女性の表情は現在よりも少し柔らかく、遠い目をしている (distant gaze)。背景の壁や空間もセピア調に染まっている。過去の幸福な、あるいは失われた記憶を暗示する。

右下パネル(現在の思慮 – モノクローム調):
添付されたイラストと同一の構図とポーズの女性。この領域の色調は冷たく、しかし鋭いモノクローム (cold, sharp monochrome) に変換されている。女性の表情は、添付イラストよりもさらに深く物思いにふけっている (deeply pensive expression)。タバコの煙は白く強調され、その一本の煙が過去と現在を繋ぐかのように漂う。現在の孤独感や現実の厳しさを暗示する。

雰囲気の指示:
二つの領域は同一の動画(添付イラストの女性)だが、左上はセピア調、右下はモノクローム調の色調を適用し、それぞれの領域がキャラクターの異なる精神状態や時間軸を表現する。分割線は直線的ではなく、女性の身体のラインに沿うような流れるような斜め線 (flowing diagonal line) で、視覚的に心地よい対比を生み出すこと。

画面分割のプロンプト箇所
単一映像の色調分割、左上パネルはノスタルジックなセピア調に変換されている。右下パネルは冷たく、しかし鋭いモノクロームに変換されている。画面は左斜め上から右斜め下へ、柔らかい斜め線で二分割する。

左右パネル間で相互作用する分割構成の作り方

分割指示:
相互作用分割 。画面を左上から右下に流れる斜めの分割線で二分割する。シネマティック、高精細、冬の温かい雰囲気。

最優先の構造指示:
女性の差し出すプレゼントを持つ手が、必ず斜めの分割線を跨ぐように構成すること。
二つのパネルは、同じシーンの異なる視点またはフィルターを表示すること。

左上パネル(クローズアップと感情):
少女の顔のクローズアップ。顔に温かい光が当たり、ニットのマフラーや髪の細部が際立っている。表情は優しく、期待に満ちた笑顔。被写界深度は浅く、背景は強くぼかすこと。

右下パネル(広角と環境):
左上パネルと同一シーンだが、広角で背景の街並み(建物や冬の光)をより詳細に描写する。少女の手は左上パネルから伸びてきており、分割線上でプレゼントの箱が最も強調されるように配置する。背景は冬の穏やかな夕暮れの光。

雰囲気の指示:
1:斜めの分割線を設け、少女が差し出すギフトボックスがその線をまたいで両パネルに表示されるようにする。
2:左上パネルは感情と主体を、右下パネルは環境と行動を表現する。
3:画面が一体でありながら、贈り物という要素が両サイドを繋ぐ視覚的な相互作用を生み出すこと

前景と背景を重ねて描く二層構造プロンプト

以下は、ちょっと再現性が低くガチャが必要です。

ただそれなりに認識してくれます。画面分割はレイヤー構造で前面・背面でも実現できるようです。

画面分割指示:
重ね合わせ分割。
画面を二層構造にし、手前は透明なレースの層、奥は自然光に包まれた森の背景とする。
手前と奥の映像が同時に存在し、光の干渉と透過によって“現実と記憶の重なり”を表現する。
全体はシネマティック、高精細、静謐で幻想的なトーン。

最優先の構造指示:
少女のベールが両層を貫く構造にすること。
ベールの表面が「前景パネル」、その透過した向こうの風景が「背景パネル」として機能する。
光の揺らぎによって、両方の層が交互に強調されるようにアニメーションする。

前景パネル(透明層/現実):
ベール越しの少女の上半身をクローズアップで描く。
レース模様は光を受けて微細に輝き、風の流れでゆっくり揺れる。
少女はわずかに瞬きをし、口を小さく開いて息を吸う仕草。
被写界深度は浅く、背景との境界を曖昧にする。

背景パネル(透過層/記憶):
森の木漏れ日が揺れ、光が時間の経過のように差し込む。
色調は緑と金色のグラデーションで、穏やかな午後の光を再現。
映像全体に微細な光粒子(ダストエフェクト)を漂わせ、層の深さを強調する。

雰囲気の指示:
画面は二層構造(前景・背景)を維持し、ベールを通じて層が重なる瞬間を中心に演出すること。
前景のベールは現実、背景の森は記憶として機能させる。
動きはスローテンポで、光が両層をゆっくりと行き来するように設計する。
レンズ効果(soft focus, lens diffusion)を適用し、層同士が自然に溶け合うようにする。
トーンは淡く、音はほとんど排除。視覚の静寂によって心理的奥行きを作る。

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まとめ

今回は、Grok Imagineを使ってスプリットスクリーン動画を生成する方法をご紹介してきました。

AIの進化は本当にスピードが速くて、数ヶ月前と比べるだけでも、状況がだいぶ変わったなと感じます。
ふと気づけば、今年ももう残り2ヶ月ちょっと。
その間にもまた、何か面白くてすごい機能が出てくるんだろうなぁと、今から楽しみにしています。

なんというか、定期的に面白いおもちゃを与えてもらっているような気分です。

さて、スプリットスクリーンの基本的な使い方ですが、実はいつもの動画生成とそれほど変わりません。違うのは、最初に画面を分割する指示を入れること、そしてそれぞれの画面にキャラクターの動作を個別に書くこと。この2点だけです。

Grok Imagineは日本語の指示でもしっかり理解してくれるので、難しく考えずに気軽に試してみてください。本記事のプロンプト例が、あなたの制作のヒントになれば嬉しいです。

リン(AI)
リン(AI)

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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