画像AIで「頭頂部」と「つむじ」をちゃんと描くには?プロンプトのコツと作例まとめ

画像AIで「頭頂部」と「つむじ」をちゃんと描くには?プロンプトのコツと作例まとめ テクニック集

本記事では、画像生成AIで「頭頂部」や「つむじ」を描写するためのプロンプト設計を紹介します。正確な頭頂部描写を実現するための基本プロンプト、構図ごとの指示方法、よくある失敗とその対処法まで、実際の生成例を交えて整理しています。

画像生成AIで「頭頂部つむじ」って、ちゃんと再現できるのかな?
ふと気になって、試してみることにしました。

AIイラストは、これまでに学習したデータの積み重ねで生成されています。だから、あまり見かけない構図や部位って、うまく出せないこともあるんですよね。「頭頂部のイラスト」って、たしかにあまり見た記憶がないです。ということは、AIでも難しいんじゃないか……と感じて試してみた、という流れです。

で、実際にやってみたところ……。

最初はかなりハマりました。想像以上に沼でした。

でもコツがつかめてくると、少しずつ安定して再現できるようになってきたので、今回はそのときに使った作例とプロンプトをまとめています。使用したのは、ChatGPTの「4o Image Generation」です。

美少女の頭頂部・つむじのAIイラスト作例|バスで寝ている
美少女の後頭部・つむじのAIイラスト|スマホを操作している
美少女の後頭部・つむじのAIイラスト作例|美術室
美少女の後頭部・つむじのAIイラスト作例|図書室

上記が、頭頂部・つむじ部分の再現を重視した作例です。

しっかりとつむじと天使の輪っかが再現された頭頂部が生成されました。

今回は私も初めて生成してみたのですが、その時のハマったポイントと、安定して再現するためのコツと、鉄板プロンプトを紹介していきます。

頭頂部とつむじをうまく描くためのプロンプトの基本

まずはざっくりと再現性のあるシンプルな頭頂部のプロンプトから紹介していきます。

美少女の頭頂部のAIイラスト作例-1|プロンプト紹介
美少女の頭頂部のAIイラスト作例-2|プロンプト紹介
美少女の頭頂部のAIイラスト作例-3|プロンプト紹介
頭頂部・つむじのプロンプトカメラアングルのプロンプト
crown of the head, whorl (tsumugi)flat lay shot, overhead angle, top-down view

このプロンプトは、海外のMidjourney系のプロンプト解説サイトをいくつか調べて、そこから参考にしながら組み立てたものです。

まずは、頭頂部を再現するための基本のプロンプトから。
使っているのは「character’s crown of the head」です。ここに、つむじを意味する「whorl (tsumugi)」を加えると、つむじと、いわゆる天使の輪っかまで描写された頭頂部が再現できるようになります。

そのうえで、構図の指示を追加していきます。
上から見下ろす視点で描写したい場合は、構図のプロンプトも必要になります。

真上から頭頂部を再現したいときの構図プロンプトは、こちらです。

  • flat lay(俯瞰構図)/overhead angle(真上俯瞰)/top-down view(真上からの視点)

これらを組み合わせたセットが以下のプロンプトセットです。

頭頂部を再現するプロンプトセット

flat lay shot, overhead angle, top-down view of a female anime character’s crown of the head; focus entirely on hair parting, whorl (tsumugi), and flowing strands

ひとまず、シンプルに頭頂部を再現したいときは、このプロンプトで生成できます。
試しにDALL-E3(ChatGPT内で使用)でもやってみようとしたのですが、こちらは完全に拒否されてしまいました。「特定の部位(この場合はつむじ)を強調しての画像生成はできません」とのことでした。生成自体ができませんでした。

試行回数はそこまで多くなかったので、構図を工夫すれば通る可能性もあるかもしれません。今回はいつも通り、4o Image Generationを使ってイラストを生成しています。

構図によって変わるプロンプトの使い分け

前の章で紹介した頭頂部のプロンプトをもとに、ここからは構図の違いによって、どんな描写ができるのかを見ていきます。

それぞれのパターンに合わせたプロンプトを、構図別に紹介していきます。

全身+前からの俯瞰で頭頂部を入れるには

美少女の頭頂部のAIイラスト、全身描写の例

頭頂部をAIで再現するのってなんかすごい新鮮です。これは俯瞰構図で全身を入れた例です。プロンプトは、以下を使用しています。

頭頂部とつむじ部分のプロンプト

— the girl’s crown of the head is clearly visible at the center of the image; her hair is parted naturally with a visible hair whorl and subtle scalp exposure at the center part
— pinpoint specular highlights on her hair surface emphasize silky texture and directional strand flow, particularly around the whorl and crown

全身描写のためののプロンプト

— wide top-down view, overhead camera angle, full body visible from directly above, subject centered in frame
— she is standing upright in a relaxed posture, arms slightly lowered by her sides, her legs naturally positioned and aligned with the camera axis
— background: pale matte wood classroom floor or light concrete tiles with faint texture, casting soft ambient bloom and grounded shadows

クローズアップ+前から見下ろす構図

美少女の頭頂部のAIイラスト、クローズアップ構図の例

クローズアップした場合は、このように再現されます。しっかりとつむじが再現されていますね。

頭頂部とつむじ部分のプロンプト

— composition precisely centered on the crown; entire frame is dominated by the scalp whorl and hair part
— overlapping hair layers are depicted with sub-millimeter spacing and volumetric shadowing

全身描写のためののプロンプト

— extreme close-up top-down view, camera positioned at exact zenith above the girl’s head
— orthographic projection: no tilt, no foreshortening, no distortion

全身+後ろからの俯瞰でつむじを見せる

美少女の後頭部のAIイラスト、全身描写の例

こちらは、後ろから全身を入れた構図です。普段の生活ではあまり見ることのない角度なので、かなり新鮮に感じられます。

俯瞰視点になっていることで、キャラクターを少し距離を置いて見るような、客観的なシーンとして使いやすい印象です。

頭頂部とつむじ部分のプロンプト

— hairstyle: straight medium-length hair with softly layered ends; parted at the crown with a visible whorl (tsumugi) and light scalp exposure

全身描写のためののプロンプト

— the girl is standing upright in a relaxed natural posture; weight evenly distributed across both legs
— full body visible from the top of her head down to her feet; torso, shoulders, skirt, legs, and shoes included without cropping
— she stands on a polished maple gymnasium floor; the surface lies flat and extends evenly beneath her
— floor features warm golden-brown hue, detailed linear wood grain, and tight horizontal plank seams

バストアップ+前視点で頭頂部を見せる

美少女の頭頂部のAIイラスト、バストアップ構図の例

こちらは、正面からのバストアップ構図です。一人称視点っぽいイラストを描きたいときに向いていそうです。

頭頂部とつむじのプロンプトを加えて描写すると、見下ろしているような感覚がより自然に出て、自分の視点に近い印象に仕上がりました。

頭頂部とつむじ部分のプロンプト

— composition centered on the crown (tsumugi) and eyes, with the scalp whorl clearly visible at the top of the frame
— scalp whorl positioned at upper third center, hair parted in natural spiral flow
— scalp whorl rendered with spiral root visibility, parted hair lines clearly delineated

クローズアップ描写のためののプロンプト

— frontal close-up face composition, slightly high-angle (~35–40°)
— orthographic projection, no distortion, no tilt
— partial upper torso visible at lower frame: shoulders, upper bust

クローズアップ+後ろからつむじを見る構図

美少女の後頭部のAIイラスト、クローズアップ構図

後ろからクローズアップした構図です。美容師さんとかは見慣れた景色なのかも。

頭頂部とつむじ部分のプロンプト

— composition centered on the back of the head, clearly capturing the scalp whorl (tsumugi) from a posterior angle

クローズアップ描写のためののプロンプト

— extreme close-up rear-top view, camera positioned slightly behind and above the girl’s head

奥行きも含めて自然に描かせるためのコツ

ここからは、頭頂部を再現しようとしたときに私がハマったポイントと、どうやって解決したかを紹介します。

いろいろとプロンプトを試してみた中で、いちばん難しかったのが、後ろから頭頂部を描かせつつ、足までしっかり描写させるケースでした。

美容室の椅子に座る美少女の後頭部のAIイラストの作例

たとえば、こんなイラストです。
美容室で椅子に座っている女の子をイメージしていて、美容師さんの視点に近いアングルになっています。

プロンプトは、美容室のカットチェアに座っている状態を想定して組み立てました。ヘアカット用のカバーをかけた姿で、脚の部分までちゃんと描かれています。

そして、失敗例は以下です。

頭頂部をAIで再現する際の失敗ケースのイラスト-1

失敗作例-1
体が前を向いてしまった

頭頂部をAIで再現する際の失敗ケースのイラスト-2

失敗作例-2
脚が再現されなかった

自然なかたちで足も描写させたかったのですが、これがなかなかうまくいかず、だいぶハマってしまいました。

最初は単純に「足も描いて」とだけ指示してみたのですが、そうすると画面の手前に足を出してしまうんですよね。それを避けたくて「足元は奥に」と工夫すると、今度は足そのものが消えてしまったり。

さらにようやく足が出てきたと思ったら、今度は背もたれがごっそり消えていたりして……。
以下も、そんな苦戦の末に出てきた失敗例たちです。

頭頂部をAIで再現する際の失敗ケースのイラスト-3

失敗作例-3
背もたれがない状態に…

頭頂部をAIで再現する際の失敗ケースのイラスト-4

失敗作例-4
おなじく背もたれがない…

このように、背もたれが消えました。

本来イメージしていたのは、「カメラ位置」→「椅子の背もたれ」→「頭頂部」→「脚」→「床」という奥行き順で構成されるイラストでした。ところが、これをAIにうまく伝えるのがなかなか難しかったです。

理由は、AIが混乱しやすい要素がいくつも重なっていたからだと思います。
まず、背もたれというのは、普通のイラストではキャラクターの後ろ側に描かれることが多いです。一方で、座っているポーズだと、ふとももや脚は画面の手前側にくるのがよくあるパターンです。

この構図では、そういった「よくあるパターン」とは真逆の描写が求められます。そのため、AIにとっては混乱しやすく、難易度が高めの構図になっていたようです。

とくに、椅子の背もたれから順に奥行きを守って描かせるというのが、どうやら苦手みたいでした。

背もたれ→つむじ→脚の順で描写させるプロンプト設計

最終的にたどり着いた解決策は、イラスト全体を「4層構造」で整理して指示する方法でした。

つまり、いちばん手前(Foreground)から、いちばん奥(Background)までを段階ごとに分けて、「この層には何を描いてほしいか」を一つずつ伝えるようにしました。

このやり方で試したところ、だいぶ安定して再現できるようになってきました。

実際にChatGPTに使ったプロンプトは、こんな感じです。

  • Foreground — Seat Backrest
  • Midground — Crown, Hair, Shoulders
  • Rear Midground — Waist, Skirt, Exposed Thighs
  • Background — Chair Seat, Floor

さらに、上記に加えて、以下のようにカメラからの順番も一緒に書くことにしました。

【Rendering Fidelity & Spatial Logic Compliance】
order: camera > chair backrest > head/hair/shoulders/cape > thighs/lap > chair base > floor

画面のいちばん手前に来るのは椅子の背もたれ。その次に、女の子の頭頂部が見えて、さらにその下に腰や太もも、スカートが続いて、最後に床がくる――という順番になります。

この「何がどの順番で画面に入ってくるか」をひとつずつ整理して、前から順に描写してほしいものを伝えていった、という流れです。要は2つの伝え方で二重に指示した感じですね。

これらを組み合わせることで、かなり安定して画像が生成されるようになりました。

上記のプロンプトを使いながら生成した作例を掲載します。

頭頂部のAIイラスト作例、音楽室にいるセーラー服の女の子
頭頂部のAIイラスト作例、授業中の女の子
頭頂部のAIイラスト作例、徹夜で勉強する美少女
頭頂部のAIイラスト作例、カフェでリラックスする美少女

奥行きの順番がきちんと守られていて、「背もたれ → 頭頂部 → 太もも → 床」という構成がちゃんと画面に表現されています。

慣れてくると、こういう組み方でも楽しめるようになりますね。ChatGPTで、後ろから頭頂部とつむじを描写したいときは、この方法がいちばん安定している印象です。

ただし注意点もあって、一度AIが変な構図で覚えてしまった場合、そのまま同じチャットで修正しようとするよりも、いったん諦めて新しいチャットに切り替えたほうが、すんなりいくことが多かったです。

ちなみに、前から見る構図での頭頂部の描写はそこまで難しくありません。
基本的なプロンプトだけでしっかり再現できました。

頭頂部のAIイラスト作例、屋上で水を飲む美少女
頭頂部のAIイラスト作例、保健室で体温を測る美少女
頭頂部のAIイラスト作例、電車で居眠りをする女の子
頭頂部のAIイラスト作例、音楽室で休憩する女の子

まとめ:つむじ再現で迷わないために

ピアノを弾く美少女、頭頂部・つむじの再現するAIイラスト作例

今回は、画像AIで「頭頂部」や「つむじ」をどう再現するかをテーマに、プロンプトの組み立てや試行錯誤の中で見えてきたポイントをまとめてきました。

あまり注目される部位じゃないかもしれませんが、描いてみると意外と奥行きが出て、イラストの印象も変わってきます。特に「つむじ」があると、キャラクターとの距離がぐっと近く感じられる気がします。実際、すぐそばにいないと見えない部分ですもんね。

プロンプトを少し工夫するだけで、ちゃんと頭頂部やつむじが再現できるので、試してみるとおもしろいと思います。ちょっとした構図の工夫だけでも印象が変わるので、ぜひいろいろ試してみてください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


なお以下記事にて、美少女イラストで後ろ姿を再現するためのコツをイラスト付きで解説しています。こちらも併せてご活用ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました