【画像AI】血管を手の甲・腕・首筋などに浮かせるプロンプト集

今回は、画像生成AIを使って、血管や静脈を再現するためのプロンプトをイラスト付きで紹介します。

手の甲に浮かぶ血管とか、静脈がうっすら見える感じって、けっこう好きな人が多い印象があります。「手の甲とかに浮き出た血管や静脈がいい！」みたいに学生の頃いっていた女の子がいましたね。

血管が目立つと、ちょっとワイルドに見えたり、力強さが出てくるというか。男性キャラを描くときに、そういうニュアンスを取り入れたい場面もあると思います。

そこで今回は、美少年キャラを題材にして、画像生成AIで再現できる血管の描写をいくつか試してみました。プロンプトの組み方と合わせて、実例として紹介していきます。

血管表現に使える基本プロンプトの一覧

まず、シンプルに基本の血管のプロンプトの紹介です。

血管を再現するためのプロンプトは「veiny」です。腕に血管を浮き出させたい場合は「veiny arms」のように使います。

部位ごとの血管プロンプト一覧

プロンプト（呪文）	血管の再現イメージ
veins	血管そのものを全体的に目立たせるためのキーワードで、特定の部位ではなく、体のあちこちで細く青っぽい血管がほんのり透けて見えるような描写に使われます。
veiny arms	上腕から前腕にかけて、筋肉のすき間を走る血管がふわっと浮き出てくるように描かれます。
veiny hands	手の甲から指先にかけて、細くて繊細な血管が浮かび上がるような描写になります。
veiny face	こめかみや頬骨、あごのラインなど、顔まわりに繊細な血管がうっすらと見えるように描写されます。
veiny neck	首筋に沿って、スッと浮かぶような血管が見える表現です。
veiny belly	お腹のあたりにそっと浮かぶ血管を表現します。
veiny thighs	太ももあたりに、ほんのりと透けて見えるような血管が描かれます。
veiny legs	太ももからふくらはぎにかけて、すらっと伸びる血管のラインが描かれます。
veiny feet	足の甲から足首にかけて、細かい血管が網目のように描かれます。

それぞれ、以下のように指定した箇所に血管が浮き出ている様子が再現できます。イラストはChatGPTにて生成。

画像AIによっては、かなりがっつりと血管が浮き出るので、不自然になる可能性もあります。その場合は、「no direct vein lines」または「no direct emphasis on veins」などのプロンプトも加えるといいです。「控えめに血管を自然に描写してね」って感じの指示です。

血管のプロンプトを使用する際のコツ・注意点など

今回いくつか試してみて感じたのは、「veins」というプロンプトは、部位をきちんと指定しても、意図しない場所にまで広がって描かれることがあるという点です。たとえば「手の甲だけ」など明確にしたい場合は、「no veins on face」のように、描写させたくない部位を併記しておくほうが安定するように思いました。

特定の部位にだけ血管を浮かせるコツ

これは血管を浮かせる部位と合わせて、「●●には血管は浮かせない」というのを明記する方法を覚えておくことをお勧めします。以下がその一覧表です。

血管のパターン	血管を浮かせるプロンプト	血管を除去するプロンプト
腕の外側には浮かせたいが、腕の内側には浮かせたくない	veiny outer forearm	no veins on inner forearm
手の甲には浮かせたいが、手のひらには浮かせたくない	veiny dorsal hand	no palm veins
首筋の側面には浮かせたいが、顔には浮かせたくない	visible veins on side of neck	no facial veins
鎖骨下には浮かせたいが、胸の中心には浮かせたくない	faint veins below collarbone	no veins on chest center
太ももの前面には浮かせたいが、内ももには浮かせたくない	veiny front thigh	no veins on inner thigh
ふくらはぎには浮かせたいが、足の甲には浮かせたくない	visible veins on calves	no veins on feet
こめかみには浮かせたいが、頬や目のまわりには浮かせたくない	veiny temples	no cheek veins, no veins around eyes
指には浮かせたいが、手首には浮かせたくない	veins on fingers	no veins on wrist
首には浮かせたいが、鎖骨まわりには浮かせたくない	anatomically accurate neck veins	no collarbone veins
足の甲には浮かせたいが、すねには浮かせたくない	veiny top of foot	no veins on shins

上記の表の使い方は、例えば腕の外側には浮かせたいが、腕の内側には浮かせたくない時には、「veiny outer forearm, no veins on inner forearm」というようにプロンプトタグを繋げて書くだけでOKです。とっても簡単です。

また今回はChatGPT上で画像生成を行いましたが、「veins」だけを入れると、血管がかなり派手に浮き出て不自然になることもありました。以下のイラストは今回「veins」を使って生成したイラストの中の失敗ケースです。あまり詳しく指定せずに「veiny arms」を用いてイラスト生成した場合、かなり派手に血管が描かれました…。そうしたときは「no direct vein lines」といった控えめにするためのキーワードを追加して、調整する形がうまくいきました。

血管が派手に再現されすぎた失敗例のイラスト

また、これも注意点として覚えておいて欲しいのですが、画像生成AIは、同じセッション内で前に生成した内容を引き継ぐ傾向があります。たとえば、1枚目で手の甲に血管を描写したあと、2枚目では足の甲だけに血管を再現したくても、「手の甲には描写しない」とプロンプトで指定しても、なぜか手の甲にも再び血管が描かれてしまうことがあります。

一度そのチャット内で特定の部位に血管を浮かせると、それ以降その部位から血管を消すのが難しくなることがありました。

このような場合、プロンプトの工夫だけでは対応しきれないこともあるため、部位ごとに新しいチャットを立ち上げて、同じプロンプトを使って生成し直す方が効率的だと感じました。

血管が浮き出るシチュエーション別プロンプトまとめ

それでは、実際に血管のプロンプト「veins」を使って生成した作例をプロンプトと共に紹介していきます。そういえば昔同級生の女の子が「〇〇な血管がいい」って言ってたなぁというものを思い出しつつシチュエーションを構成しました（笑）。

手首に光が透けて青い血管が見える状態を再現するプロンプト

「blue veins」のように記述すると青筋の静脈っぽい再現が可能です。手の甲が一番再現しやすい印象です。

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運動後に赤みを帯びて浮き出た血管の描写

少し仰ぎ見るように頭を傾け、右側の首すじと後ろ首にほんのり赤みがかかった血管が浮かび上がり、息を整えながら休んでいる場面です。

次は赤みを帯びた血管です。「red-tinged veins」で再現できました。汗のタグ「sweat」と合わせると相性がいいです。

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鎖骨や首筋に浮かぶ血管を自然に見せるプロンプト

肩を落とし、鎖骨のあたりに光が差し込む中、皮膚の下に細い青い血管がうっすらと見える静かな姿です。

今回は鎖骨下の血管です。「faint collarbone veins」で控えめな浮き出しを指定し、「accurate chest veins」で自然な流れを補強。「pale skin around collarbone」で透け感を整え、「no veins on sternum」で中央部を避けています。

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薄手シャツの襟元から透ける青い血管の再現

少し首をかしげた姿勢で、横の首すじにだけ血管がうっすらと浮かび、静かに呼吸を整えている場面です。

首回りに浮く血管です。「visible veins on side of neck」で位置を指定し、「accurate veins」で構造を整えています。「subtle highlights」「modestly raised veins」で立体感を加え、「no inner throat veins」で正面を避けました。

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楽器演奏や集中時に前腕や手の甲に出る血管描写

照明が右腕の外側と手の甲を照らし、緊張感の中で血管がわずかに浮かび上がる場面です。

今回は外側の腕と手の甲です。「veiny outer right forearm」「veiny dorsal right hand」で部位を限定し、「accurate vein network」「subtle raised veins」で自然な描写に。「no inner forearm veins」などで不要な部位を抑えています。ギターのネックを持つ、指のゴツゴツした男らしい手が再現できました。

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太ももや足の甲に一時的に浮かぶ血管を表現するプロンプト

右脚を前に出した瞬間、太ももの外側と足の甲にほんのりと青い血管が浮かび上がる場面です。

脚の血管です。「outer thigh veins」「dorsal foot veins」で範囲を絞り、「blue vein highlights」で色味を調整。「no inner thigh veins」で内側は抑えています。個人的に今回一番お気に入りのイラストです。

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白い肌に浮かぶ青筋のような血管のプロンプト

手首を軽くひねる動きの中で、腕の外側にだけ細い青い血管が透けて見える静かな場面です。

前腕の外側です。「faint blue veins」で色味を抑えつつ、「translucent skin」で透け感を出しました。「no inner forearm veins」で不要な部位を避けます。この手の場面だと胸部にまで血管が浮いてしまうことがあるので、不要な部位をさけるプロンプトも必須かもしれません。

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網目状に絡み合う血管構造のディテール再現

腕を少し曲げた姿勢で、力を抜いた右腕の外側に静かに血管が浮かぶ場面です。

「visible veins on outer bicep」で二の腕に、「modestly raised veins」でさりげない立体感を出しました。「no underarm veins」で脇周辺を避けると自然に見えます。もう少し控えめでもよかったかも…。

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一直線に伸びる血管を強調するプロンプト

肘を軽く曲げた状態で、右前腕に細くまっすぐな青い血管が長くうっすらと見える場面です。

「faint blue vein」で色味を控えめにし、「modestly raised veins」で浮かび方を調整しました。「no inner wrist veins」で内側への広がりを防いでいます。

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注射や採血時に浮かび上がる腕の血管を再現するプロンプト

静かに手首を返した角度で、内側にだけ細い静脈がうっすらと浮かぶ場面です。肌は明るく、わずかな光の反射が血管の輪郭を際立たせています。

内側の手首に限定。「faint veins」と「modestly raised veins」で自然な浮き方に調整し、「no veins on outer wrist」「no veins on hand」で範囲を絞っています。

最後に

いかがでしたでしょうか。今回はじめて、血管を浮かせるプロンプトを使ってみたんですが、思った以上に楽しくて、個人的にもすごくハマりそうです。いつもは美少女イラストばっかり作ってたんですが、最近は美少年キャラの生成もなかなか面白くて、生成する比率が半々くらいになりつつあったりします。

アートの世界では、女性が「美しさ」の象徴、男性が「力強さ」の象徴みたいに言われたりしますよね。血管の表現って、そんな力強さを出したいときにちょうどよくて、男性キャラとの相性もかなり良いなと感じました。

もし気になってた方がいれば、今回の内容をヒントに、血管の浮いた男キャラづくり、ぜひ試してみてください。やり出すとけっこうハマりますよ。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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また、以下記事にて前髪のプロンプトを種類ごとにイラストで紹介しています。こちらもぜひご活用ください。