ちびキャラ（SDキャラ）のプロンプト解説と背景の付け方【画像AI】

今回は、ちびきゃら（SDキャラ）を生成するためのプロンプトを、デフォルメのタイプ別に紹介していきます。

ちびキャラは、SNSのアイコンなどに使いやすくて、AIイラストの中でも人気のジャンルです。X（Twitter）のアイコンで見かけることも多いですよね。

ちびキャラを作るときに、背景をどうするかで印象がけっこう変わってきます。シンプルな背景をつけるためのプロンプトもいろいろあるので、そういった部分もあわせてまとめました。

この記事では、ざっくり再現できるものから、少しこだわった生成ができるプロンプトまで、幅を持たせて紹介しています。ちびキャラのAIイラストをかわいく仕上げるためのヒントとして、使ってみてください。

ちびキャラを作る基本プロンプトと頭身の選び方

まず、基本プロンプトとして使用するのは「chibi」、「mini character」です。これで画像AIが認識してくれます。また画像AIによっては、通常のキャラクターを自動生成して、その周りにちびキャラをふよふよと浮かせるように解釈してしまう場合があります。そういう場合は「chibi only」のプロンプトも加えておくといいです。

SDキャラの頭身別プロンプト一覧（1〜5頭身）

ちびきゃら（SDキャラ）はプロンプトで頭身を変化させることができます。実は一言でちびキャラといっても案外パターンがあります。ここでは代表的なものを紹介していきます。

ちびきゃらの種類	プロンプト（呪文）	解説
超SD（Ultra SD）	super deformed, ultra chibi, 1 head tall, round head, stubby limbs, minimal detail, pastel color palette	約1頭身。丸顔＋丸胴体。ゆるキャラ風。アイコン・スタンプ・ギャグ系向き。
極端デフォルメ型	extreme chibi, 1.5 heads tall, minimal body parts, oversized facial expression, dynamic comic style	約1.5頭身。身体パーツ最小限、顔と表情で見せる。落書き風・擬音コミックとの相性◎。
基本SD（Standard SD）	full body, chibi, 2.5 heads tall, large head small body, cute pose, detailed outfit, soft lighting,	2～2.5頭身。顔大・手足短の標準バランス。
ちょい高SD（Tall SD）	chibi style, 3 heads tall, refined proportions, visible neck and waist, detailed clothing folds	2.5～3頭身。首・腰表現ありで衣装再現度◎。扱いやすい頭身。
ミニキャラ風（Mini Chara）	mini character, 4 heads tall, childlike proportions but anime-style, full body, intricate costume details, pastel tones	3～4頭身。子供寄りだが美少女感あり。衣装ディテールやポーズ演出が細かく描ける。
ハーフデフォルメ型	semi-deformed, 5 heads tall, slight chibi, anime style, full body, realistic shading, subtle big eyes	4.5～5頭身。軽いチビ化。リアル寄り陰影とさりげないデフォルメ感。
キューポッシュ型	ball-joint doll style chibi, 2.5 heads tall, visible joint lines, smooth plastic finish, full body	約2.5頭身。SDと球体関節フィギュアの中間。ジョイント感あるシルエット。
ぷにキャラ型	puni chibi, 3 heads tall, soft round shapes, plump thighs and cheeks, pastel color scheme, kawaii expression	2～3頭身。丸く柔らかな肉感強調（太もも・ほっぺぷにっと）。
ガチャ絵型（ディフォルメガチャ）	gacha chibi, 3.5 heads tall, detailed gacha game outfit, ornate decorations, dynamic pose, colored lighting	3～4頭身。リアル寄り衣装ディテール＋顔のデフォルメ。ソシャゲ・ガチャアイコンで多用。
顔だけタイプ	chibi face only, no shoulders, big head, expressive face, centered portrait,	顔のみ表示の極端デフォルメ。 スタンプ・LINEアイコン・反応絵などで汎用性が高い。

ちびキャラに合う背景パターンと使い方

ちびきゃら（SDキャラ）を生成する場合に利用できるシンプルめの背景プロンプトを紹介します。

単色・シンプル背景を作るプロンプト（simple background）

まず最も簡単なプロンプトは「simple background」です。これで画像AIが空気を読んでくれて背景を生成してくれます。単色系だったり、ちょっと飾りを入れてくれたりします。またネガティブプロンプトを指定できる場合は「white background」を入れておくと、真っ白背景を回避することができます。

ドットやチェックなど模様付き背景15選

ドット柄やストライプ柄など有名な模様パターンは再現性も高いプロンプトがあるので、有名なものを15種類紹介します。ちびキャラの背景として使えます。

よく使う背景パターン早見表とプロンプト例

パターン名	プロンプト例	特徴／使用意図
ドット（水玉）	polka dot pattern background	ベースに明るい背景色を組み合わせるとポップ感強化
ストライプ	diagonal stripe pattern background	太さや角度で印象変化。制服・アイドル系に好相性
チェック柄	checkered pattern background	安定感・知的イメージ。SDキャラでも相性よし
格子状	grid pattern background	近未来感・ミニマルな印象に
雲模様	cloud pattern background	ふんわり、優しい雰囲気
星柄	star pattern background	夜空・夢・魔法系に最適
ハート	heart pattern background	ロマンス・キュート系に
リーフ（葉模様）	leaf pattern background	ナチュラル系、美少女の背景に効果的
アラベスク	arabesque pattern background	高級感・エレガントさを演出
レース	lace pattern background	フェミニン・装飾的な演出
和柄	traditional Japanese pattern background	着物や和装ちびキャラに相性抜群
ダマスク（布模様系）	damask pattern background	高級インテリア風、優雅さと格式感
音符	music note pattern background	音楽キャラ・アイドル系でよく使われる
キラキラ	sparkle pattern background	魔法・アイドル・キュート系と好相性
シルエット	silhouette pattern background of animals	物語感・ファンタジー風の背景に

画風を変えてみよう｜ちびキャラ向けスタイル別プロンプト

続いて、ちびキャラの画風・アートスタイルを変更するプロンプトを紹介します。

画風の名前	プロンプト（呪文）	解説
アニメ塗り（Anime-style）	chibi, anime style coloring, clean lines, cell shading, full body, bold outline	アニメに近い塗りで、線がはっきり＆色分けも明確。UIやスタンプ向けのベーシックなちびきゃらで最も使われる画風。
パステル・ゆるかわ系	chibi, soft pastel color palette, round shapes, fluffy line art, kawaii style, soothing expression	ゆるっと丸い輪郭と淡い色。癒し系・子供向け・雑貨系で人気。
デフォルメ美少女系	chibi girl, large sparkling eyes, glossy hair, detailed outfit, semi-realistic shading, anime aesthetic	美少女らしさを保ちつつデフォルメ。目や髪に描き込みあり、可愛い＋華やかさを演出。
ラフ・手描き風	chibi sketch style, rough line art, hand-drawn feel, expressive face, minimal coloring, comic tones	線がラフで手描き感ある絵柄。感情が強調されやすく、漫画や日常系ストーリー向き。
ミニフィギュア風（3D風）	chibi 3D figure style, realistic shading, plastic texture, soft shadows, smooth surfaces, figurine lighting	立体感があり、つや感や影でフィギュアのように見せる。3Dレンダ調でもよく使われるスタイル。
SDバトル・エフェクト付き系	battle chibi, dynamic pose, motion blur, glowing eyes, elemental effects, fire aura, energy lines, anime impact style	派手なバトル演出付きのSD。
カートゥーン風（Western Chibi）	western chibi style, bold thick outlines, exaggerated expression, cartoon eyes, flat colors, stylized body, comic look	欧米スタイルのちびきゃら。デフォルメ強め、表情も大げさ。海外アプリやローカライズキャラで使われる。
ミニマルデザイン風（きせかえ・アイテム特化型）	chibi, clean style, simplified anatomy, modular outfit system, multiple accessories, minimal shading, designed for customization	衣装やアクセサリの描き分けに適したシンプルかつ整ったスタイル。

応用してみよう｜ちびキャラを活かすプロンプト実例（ChatGPT）

このちびきゃらのプロンプトを使うと色々と遊ぶことができます。

LINEスタンプに使えるちびキャラの作り方

これはChatGPTを使って作成したLINEスタンプ用の画像です。2025年3月末にChatGPTの画像機能が強化されて、SNSでかなり話題になったものです。

ものの1分で作成することができるので楽しくてお勧めです。以下記事にてChatGPTを使ってLINEスタンプを作る方法を紹介しています。ちびキャラを使って簡単にLINEスタンプのデザインを作ることができます。

小さなワークスペースをちびキャラで描く方法

これも海外でちょっとした話題になりました。ちびキャラを使ったワークスペースイラストです。ガラスキューブに入ったワークスペース風イラストをChatGPTで作成することができます。

SNSアイコン用ちびキャラのプロンプト設計書（コピペOK）

ここからはChatGPTでちびきゃらプロンプトを使ってSNS用のアイコンをしっかりと作り込む方法を解説します。細かいところまで自分好みに指定して生成したい方向けです。

‥といっても1分足らずで出来てしまいます。

まず始めにコピペで使えるChatGPT指示用の設計書を以下に記載します。

SNSアイコン向けの基本テンプレート

セクション	項目	内容
基本構成	構図比率	正方形（1:1）構図、画面の中心にキャラの顔アップ配置
	画面設計	顔：画面の約65〜75%／髪と背景に余白あり、視認性を確保した中心寄せ構図
キャラクター構造	頭身	約3頭身（ちょい高SD）
	構造的特徴	首・肩のラインが見える自然なプロポーション。デフォルメ感を保ちつつ違和感がない
	表情	light smile（柔らかく優しい微笑み）
	目の描写	キラつきを抑えた大きめの瞳。黒目にグラデを入れて奥行きを演出
	髪型	ボブベース、前髪あり、耳が少し見える。毛先は軽く外ハネ
	髪色	スモーキーなラベンダーグレー（寒色系の背景に調和）
	服装	襟付き白シャツ＋リボン。画面に映るのは胸元～肩程度、しわ表現あり
	描写強調部	首元リボン、目のライン、頬の陰影、髪の分け目、背景との空間感
背景設計	色系統	薄いブルー系グラデーション（左上→右下へ）
	模様構成	小さな幾何学模様（円・三角・星・クロスなど）をバランスよく配置、大きさにバリエーションあり
	背景の役割	キャラを引き立てつつ全体を可愛く整える。主張しすぎない装飾背景として設計
ライティング・画風	光源	左上からの柔らかな午後の自然光。顔に自然な陰影を生む配置
	影の入り方	首下／髪の内側／リボンの折り返し部分に穏やかな影を配置
	画風定義	clean chibi style（整理された輪郭・感情表現に重きを置いた構造）
	陰影表現	アニメ塗りとソフトグラデの中間。のっぺりせず立体感あり。濃淡は柔らかめ

実際に私が使ったときの内容が入っています。これを楽に使う方法をこれから説明します。

上記の設計書を使いつつ、進める手順は以下のようにします。
※設計書はブログからそのままコピーして特に綺麗に整形しないままChatGPTに貼り付けるだけでOKです。

ちびきゃらの頭身・画風の部分は少し省略して記載していますが、本記事内で紹介しているプロンプトをそのまま貼り付けるだけで大丈夫です。

このように指示すると、自分が変更した箇所だけを書き換えてくれて、あとはいい感じにChatGPTが上書きして設計書を作成してくれます。もちろん項目の中で自分で変えたい箇所がある場合は、その項目もChatGPTに指示すれば設計書を上書きして作ってくれます。

「YAML形式で書いて」とChatGPTに指示すると以下のような形式で出力してくれます。

YAMLというのは、ざっくり言うと、AIにとって誤解しにくい書き方のひとつです。

もちろん、日本語のままでも画像生成はできます。ただ、AIがちょっと誤解してイラストを作ってしまうと、そこから修正するのがけっこう大変になることがあります。

ChatGPTの画像生成は、会話の流れや空気を読んでくれるのがいいところなんですが、逆にそれが原因でうまくいかないケースもあります。たとえば、最初の出力で少しでも意図とズレたイラストができると、そのイメージが次回以降にも影響してしまうことがあります。そうなると、思った通りのものに戻すのが難しくて、なかなか抜け出せなくなることも。

なので、1枚だけしっかり仕上げたいときは、できるだけ誤解の起きにくい形で指示を出しておくのが安心です。ちょっと複雑な内容の場合は、YAML形式で指定するのが無難です。YAMLの使い方は簡単です。ChatGPTが出してくれたYAMLのコードをそのままコピーして貼りつけるだけです。これで画像生成してくれます。

ちなみにYAML形式で出力してもらう際、「コードブロックで書いて」と一言そえると、コピーボタン付きで出力してくれるので、地味に便利です。

上記の設計書から作成したSNS用アイコンです。今回の記事で紹介したちびキャラ用のプロンプトを組み合わせて作成しています。すごく簡単に実現できますので、ぜひ試してみてください。

まとめ

今回は画像AIを用いてちびキャラ（SDキャラ）を作成するプロンプトを紹介してみました。ちびキャラは頭身を変化させていろいろなパターンで作ることができます。

以下に、紹介したプロンプトでざっくりシンプルなちびキャラ生成用のプロンプトをまとめます。

chibi girl, chibi, full body, pastel pink background with heart pattern, simple shading

掲載しているプロンプトで色々と雰囲気を変化させたり、画風を変化させたりすることができますので、ぜひ試してみてください。今後プロンプトを組み立てる際の参考として、少しでも役立てていただければうれしいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。